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人件費は1秒1円?人件費の考え方~部品単価・原価計算

原価企画・原価計算
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人件費は 1秒≒1円だ!

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積算方式で原価計算をする際に人件費は非常に重要なファクターになってきます。
ですが、1秒当たりの人件費などは考えたことがあまりないのではないでしょうか?
答えを先に言いますと、1秒 =1円と考えておいていただいて構いません。
これから、なぜ1秒=1円になるのか算出していこうと思います。

まず、平均年収から考える。

下記グラフにおもな産業の平均年収を示します。製造業の欄を見ると、55歳~59歳をピークに、約41万円もらっていることになります。ボーナスが4か月分もらえているとすると、年収は41万円×16=656万円ということになります。
また、新入社員として入ってきた人で行くと、年収20万×16=320となり、単純に平均をとると、約年収500万円が平均となります。

「賃 金」
本概況に用いている「賃金」は、6月分の所定内給与額をいう。
「所定内給与額」とは、労働契約等であらかじめ定められている支給条件、算定方法により
6月分として支給された現金給与額(きまって支給する現金給与額)のうち、超過労働給与額
(①時間外勤務手当、②深夜勤務手当、③休日出勤手当、④宿日直手当、⑤交替手当として支
給される給与をいう。)を差し引いた額で、所得税等を控除する前の額をいう。

引用元:平成 29 年賃金構造基本統計調査の概況

人件費≠年収→人件費=年収×1.17 

実は年収500万円の場合、 実際に会社が支払っているお金は、500万では足りません。
というのも日本は非常に多くの保険を強制的に加入されており、その約半分を会社が負担するルールになっているからです。
下記に大阪の場合の例を示します。①~④までは、都道府県ごとに料率が決められており、④を除き半額事業主負担となっています。また、⑤⑥は職種ごとに料率が決められており、危ない職場ほど労災保険料が高くなっております。これは事業主全額負担です。大阪、金属加工の人の場合、合計で約17%となっております。
ですので、年収500万円の場合、実際は500*117%=585万円のお金を事業主は払っていることになります。

保険の種類分類大阪の場合
①健康保険料都道府県ごと10.19%の半分5.095%
②介護保険料都道府県ごと1.73%の半分0.875%
③厚生年金保険料都道府県ごと18.3%の半分9.15%
④児童手当拠出金都道府県ごと事業主負担0.29%
⑤雇用保険料職種ごと0.9%のうち0.6%
⑥労災保険料職種ごと全額事業主負担:鋳物1.6%金属加工1.0%

①~④→https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/sb3150/h31/h31ryougakuhyou4gatukara
⑤→https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000108634.html
⑥→https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/hoken/roudouhoken21/index.html

で、料率を確認できます。

1秒当たりの人件費を計算してみる。

先ほどの厚生労働省のデータの賃金は、時間外手当などなどを抜いた値となっていますので、残業などの時間を加味する必要はありません。ですので、1年あたりの就業時間を考えればよいことになります。
年間の休日の日数は調べていただければ約120日と出てくると思います。ですので、365-120=245日一年で働いていることになります。また、就業時間は8時間となっておりますので、245×8=1960時間働いていることになります。

では、年収500万で時間当たるの人件費を計算してみると
500万円×1.17/1960時間=2990円/時間 50円/分 0.83円/秒 となります。

まとめ

平均年収や、事業主の負担額、1年の就業時間などを簡単にまとめると下記の通りとなります。
コスト算出するときに人件費が以上に大きいときは中身の確認をしてください。

・製造業の平均年収は500万前後
・事業主の実際の負担額は、1.17倍される。年収500万=負担額585万
・1年の労働時間(残業除く)は約2000時間

これらより1時間3000円、1分50円、1秒0.83円となる。
覚えやすいように1秒1円で簡易計算できる!

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