ロードバイクが速くなりたい服→タイヤの順に変えろ!?理論計算から計算
ロードバイクの巡航速度を上げたいけど、
・カーボン製のフレームにすべきか。。
・タイヤを変えるべきか。。
・ホイールを変えるべきか。
・サドルを変えてみるか、、
などなどいろいろと考えることがありますが、
今回は、そんな疑問に理論的にアプローチしていきたいと思います。
計算機を作ってみた
まず、理論的にロードバイクを走らせるためには、
どのような力が必要か確認するために下記のような計算機を作りました。
↓のサイトの値を変更することで何となくのイメージをつかむことができます。
ということでこの結果をグラフにしていきましたので、
いろいろなシミュレーションしていきたいと思います。
勾配が0%の場合
では、まず勾配が0度の場合の計算をしていきたいと思います。
速度と仕事量の関係
まず、速度と仕事量の関係をまとめました。
条件は
・体重65kg+装備10kg
・姿勢ドロップハンドル上(CdA=0.277)
・チューブありタイヤ(転がり抵抗=0.005)
としています。
速度と空気抵抗、転がり抵抗、勾配の関係は、下記グラフの通りとなっています。
このグラフから見てわかる通り、
走仕事量のうち、空気抵抗が大半を占めていることが分かります。
それではこの状態から、
・体重・自転車を軽くしてみる。
・姿勢を変えてみる。
・タイヤを変えてみる。
ことで抵抗=必要な仕事量がどのように変化するか見ていきたいと思います。
体重・自転車を軽くしてみる。
まずは体重と自転車の総重量を75kg~90kgまで変更してみました。
すると下記の通り、
・総重量は仕事率にほぼ影響がないという結果になりました。
総重量は勾配が0の状態では、転がり抵抗にしか効いてこず、
先ほどのグラフより、転がり抵抗は微量でしたので、
このような結果になるのもうなづけます。
時速30km付近を見てみても、体重を10kg重くしたところで
ほぼ変わらない結果となりました。
姿勢を変えてみる。
では、次に姿勢を変えてみた結果を確認します。
ドロップハンドルの上を持つか、下を持つかによって、
CdA値が0.222と0.277と変わります。
このCdA値は空気抵抗に効いてきます。
先ほどの総仕事量の関係より、空気抵抗は仕事量に大きく影響することが分かります。
速度30kmでは、ドロップハンドルの下を持ち体をかがめることで、
110Wから130Wと約15%ほど仕事量を削減することができます。
ドロップハンドルの上を持って30km/hで走っていた場合(130W)、
ドロップハンドルの下を持つことで、33.5km/hまで速度を上げることができます。
また、ロードバイクで早くなりたいならすね毛をそれというように、
服によっても大きく空気抵抗係数は変わってきます。
ロードバイクにおいてあのぴちぴちの服は実は効果大だったのですね。。
タイヤを変えてみる
次にタイヤをチューブありからチューブレスタイヤに変えてみました。
タイヤを変更することで、転がり抵抗係数が0.005→0.003に変化します。
転がり抵抗係数は転がり抵抗に寄与します。
結果は下記の通り。
転がり抵抗は仕事量の割合としては小さかったですが、
重量を変化させた時より影響は大きくなりました。
時速30kmでチューブありで走っていた場合、
チューブレスタイヤに変更することで31km/hまで速度を上げることができそうです。
勾配が5%の場合
では次にヒルクライムについてみていきます。
日本の最高難度のヒルクライム「富士山ヒルクライム」で
全長27.1km、標高差1653m、平均勾配6.8%。
関東では
「ヤビツ峠」距離:11.5km 平均勾配:5.5% 高度差:639m
「都民の森」:距離:20.5km 平均勾配:3.5% 高度差:716m
「不動峠」:距離:3.8km 平均勾配:7.0% 高度差:265m
関西では
「金剛山」標高差540m、距離10.2km、平均斜度5.3%、最大斜度10%
「葡萄坂」全長3.8kmで平均勾配は7.4%。最大勾配は12.3%
などが有名なようです。
速度と総仕事量の関係
勾配5%における速度と総仕事率の関係は以下のようになりました。
勾配なしでは、速度に依存していた仕事率が、
勾配5%まで上げると、ほぼ勾配の影響(重力の力)が支配している状態になりました。
ちなみに、勾配5%では、勾配なしで30km/h出せていた130Wでは、
たった11km/hしか出せない力となっています。
どれだけ厳しい勾配かわかりますね。。
それではこの状態から、各装備を変えていきます。
体重・装備を変えてみる。
体重+装備を75kg~90kgまで変えていった結果は下記の通りとなりました。
75kgで15km/hで走れる人が、
80kgになると、14km/hに、
90kgの装備では13km/hでしか走れないことになります。
姿勢を変えてみる。
次に姿勢を変えてみました。
速度が遅い状況下では、ドロップハンドルの下と上では、
ほぼ影響がないことが分かります。
タイヤを変えてみる。
次はタイヤです。タイヤをチューブレスに変えることで、
転がり抵抗を0.005→0.003に変えることができます。
勾配が大きい場合は、タイヤの影響も非常に小さいことが分かります。
重力と転がり抵抗についてもう少し考えてみる。
重力による力と、転がり抵抗による力は、
どちらとも、mg×○○によって、表されます。
重力による力(N)= mg × 勾配(%) (= m × sinθ)
転がり抵抗(N) = mg × 転がり抵抗係数
上記の2つの関係より、転がり抵抗を勾配(%)に換算することができます。
よって、
チューブありの場合0.005=0.5%の勾配
チューブレスのばあい0.003=0.3%の勾配
と考えるとができますので、
チューブありのタイヤをはいていると、チューブレスタイヤに対して、
「0.2%勾配」のハンデを背負っているということになります。
結論 「ヒルクライムはお金持ちのスポーツだ。」
この記事の結論として
ことが分かりました。
平地の巡航では、マシンによる差はほぼ出ず、おのれの力が特に重要ですが、
勾配がきつくなればなるほど、マシンの性能がものをいうようになりそうです。
結果、「ヒルクライムはお金がかかる…」ということが分かりました。笑
楽しく巡航するために、まずは服、そのあとチューブレスタイヤに変えたいと思います!
(そのために、ホイール変えないといけないけど。。笑)
思ったより安いですね!!3000円程度で上下セット!
↓転がり抵抗0.002を誇る最高のタイヤです。。
コメント欄